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NISAの非課税期間とは?旧NISAの終了時期と新NISA無期限化を徹底解説

カズ
カズ
新NISA実運用中 ・ 高配当・優待を実保有 ・ 投資歴8年
2026-06-16
旧NISAで買った商品の非課税期間がいつ終わるのか、終わったら何が起きるのかが分からず不安に感じている方は少なくありません。結論から言うと、旧NISA(一般NISAは5年、つみたてNISAは20年)には非課税期間の終わりがありますが、2024年から始まった新NISAは非課税保有期間が無期限です。旧NISAの非課税期間が終わると保有商品は課税口座へ自動で移され、その時の時価が新しい取得価額になります。この記事では、終了時期の早見表、終了後の3つの選択肢、移管時の逆転現象のリスク、確定申告や手続きの注意点まで、順を追って整理します。
画像(準備中):NISAの非課税期間と終了時期をイメージした画像

NISAの非課税期間とは?結論を先に整理

NISAの非課税期間とは、NISA口座で買った株式や投資信託から得た利益(売却益や配当・分配金)に税金がかからない期間のことです。金融庁は新しいNISA制度について、非課税保有期間を無期限化したと明記しています。一方、旧NISA(2023年までの制度)は一般NISAが最長5年、つみたてNISAが最長20年と期間が決まっており、期間が終わると課税口座へ払い出されます。

まず押さえるべき結論は3つです。1つ目は、新NISAは非課税期間が無期限なので終了時期を気にする必要がない点。2つ目は、旧NISAには終了時期があり、何もしないと課税口座へ自動で移される点。3つ目は、終了時には売却・課税口座へ移管・新NISAで買い直しという選択があり、それぞれに損得がある点です。

そもそも非課税期間とは?意味と仕組みをやさしく解説

通常、株式や投資信託で利益が出ると、その利益に対しておよそ20%(所得税・住民税・復興特別所得税の合計)の税金がかかります。NISA口座を使うと、この利益にかかる税金が一定期間ゼロになります。この税金がかからない期間が「非課税期間」です。

金融庁はNISAの仕組みについて、運用益(売却益・配当・分配金)が非課税になる制度だと説明しています。たとえば10万円の利益が出た場合、課税口座なら約2万円が税金として引かれますが、NISA口座の非課税期間中であればまるごと手元に残ります。この差が、NISAを使う最大のメリットです。

旧NISAとは?一般NISAとつみたてNISAの違い

旧NISAとは、2023年までに利用できたNISA制度のことです。大きく分けて、年間の投資枠が大きく株式も買える「一般NISA」と、長期の積立投資に向いた「つみたてNISA」の2種類がありました。両者は併用できず、年単位でどちらか一方を選ぶ仕組みでした。

一般NISAは、購入した金融商品から得た収益が最長5年間非課税となる制度です。一方つみたてNISAは、金融庁が定めた基準を満たす投資信託などを対象に、最長20年間の非課税保有が認められていました。同じ旧NISAでも非課税期間の長さが大きく違う点が、出口を考えるうえで重要です。

一般NISAとつみたてNISAの主な違い
項目一般NISAつみたてNISA
非課税期間最長5年最長20年
主な対象商品株式・投資信託・ETFなど金融庁の基準を満たす投資信託・ETF
買い方自由なタイミングで購入可定期的な積立
併用不可(年単位でどちらか選択)不可(年単位でどちらか選択)

新NISAは非課税期間が無期限に?「無期限」の意味と注意点

2024年から始まった新NISAでは、非課税保有期間が無期限になりました。これは、いったんNISA口座で買った商品は、保有を続ける限り何年経っても利益に税金がかからないという意味です。旧NISAのように「5年後・20年後に課税口座へ払い出される」という心配がなくなりました。

金融庁も、2024年からスタートした新NISAの主なポイントとして非課税保有期間の無期限化を挙げています。ただし注意したいのは、この無期限化はあくまで新NISAの話であり、旧NISAで保有している商品の非課税期間が自動で延びるわけではない点です。旧NISA分には従来どおり終了時期があります。ここを混同すると、知らないうちに課税口座へ移されてしまいます。

新NISAと旧NISAの非課税期間を制度比較(一覧表)

旧NISAと新NISAの非課税期間の違いを整理すると、次の表のようになります。最大の違いは、旧NISAには終了時期があるのに対し、新NISAは無期限である点です。

旧NISAと新NISAの非課税期間の比較
制度非課税保有期間ロールオーバー終了時期の心配
一般NISA(旧)最長5年新NISAへは不可あり
つみたてNISA(旧)最長20年なしあり
新NISA無期限制度自体が無期限のため不要なし

なお、旧NISAから新NISAへ商品をそのまま移す「ロールオーバー」はできません。この点は後の見出しで詳しく解説します。

旧NISAの非課税期間はいつ終了する?年別スケジュール早見表

旧NISAの非課税期間は、買い付けた年を起点に数えます。一般NISAは買付年から5年、つみたてNISAは買付年から20年で終了し、いずれもその年の年末(12月末)が区切りです。自分がどの年にどちらの制度で買ったかを確認することが、出口戦略の第一歩になります。

旧NISAの非課税期間 終了スケジュール早見表
買付した年一般NISA(5年)の終了つみたてNISA(20年)の終了
2018年2022年末2037年末
2019年2023年末2038年末
2020年2024年末2039年末
2021年2025年末2040年末
2022年2026年末2041年末
2023年2027年末2042年末

たとえば2021年に一般NISAで買い付けた商品は、2025年末で非課税保有期間が終了します。2026年以降も非課税で保有したい場合は、新NISAの非課税枠で買い直す必要があります。

一般NISA(2021年買付分など)の非課税期間終了スケジュール

一般NISAは買付年から5年で非課税期間が終わります。2021年に買い付けた商品は2025年末で終了し、2022年買付分は2026年末、2023年買付分は2027年末が区切りです。一般NISAは2023年で新規買付が終わっているため、2027年末を最後にすべての一般NISA分の非課税期間が順に終了していきます。

重要なのは、終了しても自動で売却されるわけではなく、課税口座へ払い出される点です。非課税のまま持ち続けたい場合は、終了前に新NISAの非課税枠で買い直す方法を検討する必要があります。

つみたてNISA(2018年以降買付分)の非課税期間終了スケジュール

つみたてNISAは2018年に始まり、買付年から20年間が非課税です。最初の買付年である2018年分は2037年末、制度最終年の2023年買付分は2042年末で非課税期間が終わります。一般NISAに比べて期間が長いため、当面は急いで出口を考える必要はありませんが、終了時期が来れば同様に課税口座へ払い出されます。

つみたてNISAの非課税期間終了の例
買付した年非課税期間終了の年末
2018年2037年末
2020年2039年末
2023年(最終買付年)2042年末

非課税期間が終了するとどうなる?課税口座へ自動で払い出される仕組み

旧NISAの非課税期間が終了すると、保有していた商品は売却していない限り課税口座(特定口座または一般口座)へ払い出されます。新NISA制度には旧NISAから商品を移す仕組みがないため、ロールオーバーはできません。手続きをしなくても自動的に課税口座へ移る点が、放置のリスクになります。

払い出された後は、その商品から得られる利益に通常どおり課税されます。つまり、非課税の恩恵は払い出しの時点で終わるということです。次の見出しで、終了時に選べる3つの選択肢を整理します。

非課税期間終了時の3つの選択肢(売却・課税口座へ移管・新NISAで買い直し)

旧NISAの非課税期間終了にあたって取れる選択肢は、大きく3つです。それぞれにメリットとデメリットがあり、保有商品の値動きや今後の運用方針によって最適解が変わります。まずは全体像を表で押さえましょう。

非課税期間終了時の3つの選択肢の比較
選択肢主なメリット主なデメリット
1. 非課税期間中に売却利益に税金がかからないまま現金化できる運用を続けられない/タイミングの判断が必要
2. 課税口座へ移管保有を継続できる/手続き不要で自動以降の利益に課税/逆転現象のリスクあり
3. 新NISAで買い直し再び無期限で非課税運用できる新NISAの枠を消費/いったん売却が必要

選択肢1:非課税期間中に売却するメリット・デメリットと方法

非課税期間中に売却する最大のメリットは、利益にかかる税金がゼロのまま現金化できる点です。利益が大きく出ている商品ほど、非課税のうちに利益を確定する意味があります。一方で、売却すればその後の値上がり益は得られず、いつ売るかの判断も自分で行う必要があります。

売却の手順は、保有商品の売り注文を出すだけですが、年末ぎりぎりに売ると非課税期間中に取引が成立しない恐れがあります。取引には注文日と受渡日の差があるため、後述する取引最終日・受渡日ベースの考え方を踏まえ、早めに手続きすることが大切です。

選択肢2:課税口座へ移管するメリット・デメリット

課税口座へ移管する選択は、特別な手続きをしなくても非課税期間終了時に自動で行われます。保有をそのまま続けられるのがメリットで、長期で持ちたい商品や、いったん売りたくない局面では有力です。

デメリットは、移管後に出た利益に通常どおり約20%が課税される点と、移管時の時価が新たな取得価額になることで生じる「逆転現象」のリスクです。この取得価額の仕組みは誤解しやすいため、次の見出しで具体的に解説します。

選択肢3:新NISAの非課税枠で買い直すメリット・デメリット

旧NISAで保有していた商品をいったん売却し、新NISAの非課税枠で同じ商品を買い直す方法です。これにより、再び無期限で非課税運用ができます。長く持ち続けたい商品ほど、この方法のメリットが大きくなります。

デメリットは、買い直しに新NISAの年間投資枠を使う点と、売却から買付までの間に株価が動くリスクがある点です。なお、国内株式については後述する「クロス取引」を使うと、価格変動の影響を抑えながら新NISAへ乗り換えられる場合があります。

課税口座へ移管した場合の取得価額の取り扱い(移管時の時価がもとになる)

課税口座へ移管された商品の取得価額は、当初の購入価格ではなく、移管された時点の時価に置き換わります。これは課税口座での損益を計算する基準になる重要なルールです。元の買値ではなく、払い出し時の価格が新しいスタート地点になると理解してください。

たとえば100万円で買った商品が、移管時に120万円に値上がりしていれば、新しい取得価額は120万円になります。その後130万円で売れば、課税対象の利益は10万円です。120万円までの値上がり分は非課税のまま守られる仕組みです。

移管後に値下がりすると損なのに課税される?逆転現象のリスクを具体例で解説

課税口座への移管で注意したいのが、移管時より値下がりしたときの逆転現象です。移管時の時価が取得価額になるため、当初の買値より安い水準で移管され、その後さらに状況が変わると、実際の損益と税金の計算がずれることがあります。

具体例で見ます。100万円で買った商品が、移管時に80万円に値下がりしていたとします。新しい取得価額は80万円です。その後90万円まで戻して売却すると、実際には当初の買値より10万円損しているのに、課税口座では80万円から10万円値上がりした扱いになり、10万円の利益に課税されます。当初の買値を基準に考えると損なのに税金がかかる、これが逆転現象です。値下がりしている商品を移管する場合は、この点を踏まえて判断する必要があります。

旧NISAの株式は「クロス取引」で新NISAへ乗り換えできる?手順とコスト

旧NISAで国内株式を保有している場合、同じ価格で売りと買いを同時に行う「クロス取引」を使えば、価格変動の影響を抑えながら新NISAへ乗り換えられる場合があります。手順は、旧NISA分を売却すると同時に、同じ銘柄を新NISAの非課税枠で買い付けるという流れです。

ただしコストには注意が必要です。売りと買いの両方に売買手数料がかかる場合があるほか、売値と買値の差(スプレッド)や、約定タイミングのずれによる株価変動リスクが残ります。証券会社によってクロス取引の対応や手数料体系が異なるため、実行前に利用中の証券会社の取扱いを必ず確認してください。

新NISAではロールオーバーができない点に注意

旧NISAの一般NISAでは、非課税期間が終わる商品を翌年の非課税枠へ移す「ロールオーバー」が制度内で可能でした。しかし、新NISAには旧NISAから商品をそのまま移す仕組みがないため、旧NISAから新NISAへのロールオーバーはできません。

そのため、非課税で持ち続けたい場合は「いったん売却して新NISAで買い直す」必要があります。旧制度の感覚で「ロールオーバーすればいい」と考えていると、何もしないまま課税口座へ払い出されてしまうため、混同しないよう注意してください。

NISA口座の損失は損益通算・繰越控除ができない点に注意

NISA口座には、利益が非課税になる大きなメリットがある一方で、損失についてのデメリットもあります。NISA口座内で出た損失は、課税口座の利益と相殺する「損益通算」や、損失を翌年以降に持ち越す「繰越控除」ができません。

これは、NISA口座での損失が税務上は「ないもの」として扱われるためです。値下がりした商品を非課税期間終了時に課税口座へ移し、その後売却して損が出ても、他の利益と相殺できない点を理解しておく必要があります。

非課税期間終了に伴う確定申告は必要?

非課税期間中に売却して利益が出ても、NISAの非課税の範囲内であれば確定申告は不要です。課税口座へ移管しただけの時点でも、利益が実現していないため申告は発生しません。

申告が関係してくるのは、課税口座へ移管した後に売却して利益が出たケースです。この場合、特定口座(源泉徴収あり)を使っていれば証券会社が納税を代行するため、原則として自分で確定申告をする必要はありません。一般口座や源泉徴収なしの口座の場合は申告が必要になることがあるため、自分の口座区分を確認しておきましょう。

最適な売却タイミングの考え方(年末の取引最終日・受渡日ベース)

非課税期間は買付年の年末で終わりますが、売却を非課税で成立させるには「受渡日」が非課税期間内に収まる必要があります。株式や投資信託の取引には、注文した日(約定日)とお金や商品が実際に動く日(受渡日)にずれがあるためです。

年末ぎりぎりに注文すると、受渡日が翌年にずれ込み、非課税で売却できない恐れがあります。各証券会社は年末の取引最終日や受渡スケジュールを公表しているので、それを確認し、余裕を持って手続きすることが大切です。年末は取引が混み合うため、数日から1週間程度の余裕を見ておくと安心です。

金融機関ごとの移管手続きの違いと自動移管されるケースの見分け方

非課税期間が終了した旧NISAの商品は、原則として何も手続きをしなければ同じ金融機関の課税口座へ自動的に移管されます。証券会社か銀行か、扱う商品が株式か投資信託かによって、移管先の口座区分や案内のタイミングが異なる場合があります。

自動で移管されるか、自分で手続きが必要かは、利用している金融機関からの通知や口座管理画面で確認するのが確実です。売却・移管・新NISAでの買い直しのいずれを選ぶにせよ、放置すれば自動で課税口座へ移る点を前提に、終了前に金融機関の案内を必ず確認してください。

旧NISAで保有している商品の確認方法

まず確認すべきは、自分が「一般NISA」と「つみたてNISA」のどちらで、いつ、何を買ったかです。これは利用している証券会社や銀行のNISA口座画面で確認できます。保有商品ごとに買付年が表示されているため、それをもとに前述の早見表で非課税期間の終了時期を割り出せます。

特に2021年に一般NISAで買った商品は2025年末で終了が近いため、優先して確認してください。保有商品の銘柄・数量・買付年をメモしておくと、出口戦略を立てる際に役立ちます。

非課税期間終了前にやっておくべきことチェックリスト

非課税期間終了前にやるべきことを、順番に整理しました。上から順に確認していけば、放置による課税口座への自動移管を防ぎ、損のない出口を選びやすくなります。

非課税期間終了前のチェックリスト
手順確認・実行する内容
1一般NISAかつみたてNISAか、保有商品の制度区分を確認
2各商品の買付年から非課税期間の終了時期を確認
3売却・課税口座へ移管・新NISAで買い直しの方針を決める
4売却する場合は年末の取引最終日・受渡日を確認
5新NISAで買い直す場合は年間投資枠の残りを確認
6値下がり商品は移管時の逆転現象リスクを確認

目的別の出口戦略(老後資金・教育資金など年代別シナリオ)

出口戦略は、お金を使う時期と目的によって変えるのが基本です。新NISAは無期限で非課税運用できるため、長く運用したい資金ほど新NISAへの買い直しが向きます。一方、近く使う予定の資金は非課税のうちに売却して確定するのが分かりやすい考え方です。

目的別の出口戦略の考え方
目的・年代資金を使う時期向きやすい選択
老後資金(20〜40代)20年以上先新NISAで買い直して長期運用
教育資金(子が小さい家庭)10年前後先目標時期に合わせて非課税中に売却を検討
近く使う資金(リタイア直前など)数年以内非課税期間中に売却して確定を優先

いずれの場合も、値下がりしている商品を課税口座へ移管すると逆転現象のリスクがある点と、新NISAへはロールオーバーできない点を踏まえて判断してください。

非課税期間終了を機にポートフォリオを見直そう

非課税期間の終了は、保有資産全体を見直す良い機会です。旧NISAで買った商品を新NISAへ買い直すか、売却して別の商品に組み替えるかを考えることで、自分の目的に合った資産配分に整え直せます。

特定の商品に偏っている場合は、新NISAの無期限という利点を活かし、長期で持ちたい資産を中心に組み立て直すのも一つの方法です。終了時期が来る前に、保有商品の一覧と目的を照らし合わせて見直しましょう。

よくある質問(FAQ)

カズ

カズ

新NISA実運用中 ・ 高配当・優待を実保有 ・ 投資歴8年
実在の個人投資家(本人同意のうえ匿名化)。配当・優待の数字は自分の実績。煽らず、損する可能性も正直に書く。フラットで率直な語り口。

個人投資家。会社員として働きながら、新NISA・高配当株・株主優待を実際に運用中。最初の数年は含み損で眠れない夜もあったが、コツコツ積み立てと配当再投資で資産を育ててきた。机上の理論より「自分でやってみてどうだったか」を大事にする。